今回は琉球畳と縁無し畳の違いについて
最近は縁無し畳が非常に流行っていますね。
ですが縁無し畳の呼び名を勘違いされている方が居ます。
その多くは縁の無い畳すべての事を「琉球畳」と呼んでいる方が殆どです。
実はこれが間違えなのです。
琉球畳と縁無畳は違います
皆さんがよく琉球畳と勘違いしているのはこの縁無畳ではないでしょうか?!
この様に天然イ草の目積表を使用しての縁無畳や和紙表を使用した縁無畳を「琉球畳」と呼んでいませんか??
実はこれが間違えなのです。これは琉球風縁無畳なんです。
よく宣伝やら広告で琉球畳と記載されたりしますがこれは間違えです。
本当の「琉球畳」とはこの琉球草(七島藺)で織り上げた畳表を使用した畳の事を指します。
その琉球草で織った畳表で作った畳がこちらになります。
これが本当の琉球畳なのです。ゴツゴツとしていて綺麗と言うよりはワイルド感があります。
七島藺とイ草の違い
七島藺(しちとうい)とはカヤツリグサ科の植物で昔は沖縄で作られていましたが現在では大分県だけで作られている植物です。
イ草はイグサ草科の植物で主に熊本県や広島県で栽培されている植物です。
断面は七島藺が三角なのに対してイ草は円形をしております。
七島藺の特徴はイ草より耐久性があるところです。そして畳表を織り上げの際はイ草は泥染して乾燥して織り上げるのに対し七島藺は泥染せずに乾燥して織りあげます。この七島藺で織り上げた物が琉球表と言いましてより天然に近い畳表なのです。
この様に七島藺とイ草では全くの別物なのです。画像で説明します。
こちらが琉球草です。ゴツゴツとしていて畳目が少し太いです。
こちらは天然イ草の目積表です。琉球草と比べるとサラサラした感じです。
まとめ
最後になりますがこの琉球表を使用した畳が琉球畳と言います。
縁無畳を琉球畳と言うのは間違いなんです。
縁無畳を琉球畳とは言わず琉球表を使用した畳が琉球畳と言います。
皆さんがよく目にするヘリの無い畳は「縁無畳」もしくは「琉球風縁無畳」と言いますよ。
ご参考までに。
琉球畳の画像は(有)高野畳店様より拝借した物です。
加藤畳店・加藤正幸