【畳のカビでお困りの方へ】
この記事を読まれている方は畳がカビてしまい解決法などを探していると思われますので専門家がお答えします。
せっかく畳を新しくしたのにカビが発生するなんてガッカリですよね!!お気持ちは察します。
ですが一番大切な事を言わせていただきます。
「畳にカビは発生します」
大げさな言い方ですが畳にカビが発生します。どの様な畳表でも天然イ草で有ればカビが発生する可能性が有ります。
誤解の無い様にお伝えしますが決して畳表が悪い訳ではありません。
では何故畳表にカビが発生するのかを詳しく説明しますね。
畳に何故カビが発生するのか
畳にカビが一番発生しやすいのは新築での新畳又は畳表替など畳表を新しくしたその年の6月から10月位です。又は前年度に新しくした場合など同時期が非常にカビの発生する恐れが有ります。恐れと言うより何もお手入れをしなければ発生します。
理由は新しい畳表には調湿作用が有るからです。畳表は湿気が多い時期に畳表が水分を吸い、乾燥時期の吐き出します。
ですが畳表が水分を吸いきれなくなり、気温が上昇するとカビが発生してしまいます。
カビの発生する室内条件は気温26度以上、湿度70%以上になると発生しやすいです。
たぶんこの記事を読んで居る方の殆どが今年または昨年に畳を新しくされた方だと思います。
では何故カビが発生してしまったのか?
① 梅雨の時期に湿気が入るからと言って和室を閉め切りのしていませんか?
② 長期の旅行などでお家を空けませんでしたか?
③ 和室の洗濯物の部屋干しはしてませんか?
④ 小まめに掃除はしてますか?
⑤ 和室を使用してますか?
だいたい上記の条件に当てはまって居ませんか?
私の経験上ですと畳にカビが発生した場合の殆どが上記の条件に当たります。
では次に肝心は解決法と予防方法をお教えします。
因みに畳のカビが分からない方も居るかもしれませんので画像を載せておきます。
少し見苦しいですが、この様な状態になります。
青カビなどが発生します。
畳カビの解決法
先ずは出てしまったカビの解決法ですが、そのまま放置せず掃除機で吸い取って下さい。
ブラシなどが有れば畳目に沿ってカビを取り除いてから掃除機をかけるのが有効です。
次に乾いたタオルで乾拭きを掛けます。ここでの注意は完全にカビを取り除かないで拭いてしまうとカビが畳目の奥に入ってしまう事です。
その後、エタノールを薬局等で購入しエタノールと水を7:3の割合70%で希釈し霧吹きで畳に吹きかけ乾拭きをします。この時マスクと手袋は着用して下さい。
終わりましたらエアコンなどで除湿するか扇風機をかけ乾燥させます。
余りにもカビの発生が酷い場合はこの作業を繰り返し行います。
畳にカビを発生させない予防法
これからは予防法です。
カビの発生する原因の三大要素は高温・高湿度・栄養分です。
一番畳がカビる条件としまして室温26度以上・湿気70%以上と上記で書きましたがこれらの要素を取り除くと畳のカビを予防出来ます。
高温対策
エアコンなどを使用し室内温度を下げて下さい。窓を開けて扇風機の使用も効果的ですが一番はエアコンの使用をおススメします。
高湿度対策
ここが一番重要な部分です。湿度を下げる事がカビ対策に一番重要部分です。
適度にエアコンを使用して湿度を下げて下さい。除湿機を使用する事もおススメです。
お部屋の換気をして下さい。勘違いされてる方が多いのは雨が降ってると湿気が入って来るから窓を閉め切りにされる方が多いです。これは駄目です。
雨が吹き込まない限り窓を開けて空気を循環させてください。空気の淀みもカビの原因になりますので扇風機を使用して循環させてください。
洗濯物の部屋干しは厳禁。
栄養分の対策
小まめな清掃をしてカビの栄養分になるゴミやホコリなどを取り除いて下さい。カビてしまった場合は毎日清掃をおススメします。
毎日の箒掛けも効果があります。
畳の上に絨毯やカーペットを敷くのは厳禁です。
まとめ
最後になりますが新しい畳表は管理次第でカビの発生する可能性が有ります。
当店のお客様でも発生します。稀にお客様より「前の畳はカビの発生は無かった。この畳表が原因だ」と言われる事が有りますが違うのです。
古い畳は調湿作用が弱くなっており殆どカビの発生はしません。しかしながら新しい畳表は調湿作用が強いのでカビが発生しやすいのです。
ですので畳表を新しくした年と翌年はカビが発生する可能性が有りますので面倒でも管理の徹底をすればカビを防ぐ事が出来ます。
尚、このカビ対策には様々な意見がありますがこの記事は経験から来る私見です。
日本古来のい草表は良い効能が沢山有ります。管理を徹底して日本人しか味わえない感覚を思い存分味わってください。
カビの対処方法がわからない場合などはご連絡下さい。
加藤畳店・加藤正幸