職人の道具シリーズ 手当て編

私の仕事で使用する道具を紹介します。
畳を作るのに沢山の道具を使用しますが今回は「手当て」を紹介します。
畳を縫う時に職人人さんが手のひらに何か付けているのを見た事有りませんか?
太い針を手で押し込むの見た事は有りませんかね??

この針で縫い上げますので素手では縫えませんね。
当然ですが素手ですと怪我をしてしまいますので私たちは「手当て」と言う道具を手に付けます。

この手当ては畳を手縫いする際に手を守る道具です。
中には貫通防止の為に小さな鉄板が入っています。

鉄板を畳の縁で巻いた物です。勿論ですが自作です。手の大きさが違いますからね!たぶん各店でも違いが有ると思います。
大きさは手の大きさに合わせて作り、手を通す所も個人差が有り糸を使用したり縁を使用したりします。
私はストッキング派です。この方が密着するのでお気に入りです。

この様にして手に取り付けて使用します。


この道具は畳職人にとっては必需品です。
これが無いと手縫いできませんからね。
今では藁を使用しない畳が増えて来て手縫いの機会が減って来ているのが現状です。
ですがまだまだ既存の畳では手縫いする場面が多々あります。
私は手直しや補修などは手縫いで行いますのでこれが無いと仕事になりません!!
とある職人さんなどは時間短縮の為に手縫いせずにホチキスの様な物で済ませてしまう話を聞いた事が有ります。
この手当ての作り方も知らない若い職人さんも居ますしね!!
次世代にはこういった道具の作り方なども継承して行かなくてはいけませんね。
今回は道具の「手当て」の紹介でした。

加藤畳店・加藤正幸

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