藁の畳床(土台)が使われなくなって来た理由

今回は畳の床(土台)のお話しです。
皆さんご存知の畳は畳表と畳床を組み合わせで出来ております。
畳床に畳表を張り付けています。
その畳床ですが素材は大きく分けて2種類あります。
藁(ワラ)を使用した藁床と藁を全く使用していない建材畳床です。

こちらが藁を使用した藁床です。

こちらが藁を使用していない建材ボード畳床です。素材は木質チップを使用。(写真はケナフ材)
その藁床ですが最近の新築物件では使用する事が少なくなった来ました。
ここからは私の持論です。理由は建築構造に有ると思うのです。

この様に昔の畳の床下は荒床で隙間が有り空気の通気が出来ていました。

隙間が有る事により藁の調湿をしてくれました。この調湿が藁の利点の一つなのです。
ですが最近の新築住宅は床材にコンパネが使用されたいます。それに断熱材を使用し外気が一切入らなくなっています。

この様に全く隙間が有りません。
この様な状態に藁の畳床を使用してしまうと藁が呼吸できません。隙間も無いし断熱材で囲まれた状態でと藁床を敷くには環境が悪いです。
この様にコンパネに断熱材を使用している床材の場合は建材ボード畳床をお薦めします。
建材ボードでしたらば通気を気にしなくても大丈夫ですなら。
ですが藁床にも良い所が有ります。一番は弾力性です。足辺りが柔らかいです。それに耐久性も有ります。
昔ながらの建築工法ですと藁床は最適だと思います。日本古来の敷物で日本の四季に適合しています。
ですが建築工法の変化により適さなくなって来ました。
昔ながらのイメージで高級品は藁床、建材ボード畳床は安物とのイメージを持っている方が居ます。
これは違うと思います。確かに超高級品の藁床は存在します。ですがほんの一部です。
建材ボード畳床でも藁床よりも高級品が有りますので。
結論から申すと現在の新築住宅ですと工法にもよりますが藁床を使用しない方が良いと思います。理由は藁が呼吸できず結露などの原因を引き起こすからです。畳の下も湿気てしまいますので。
昔ながらの工法の床下でしたらばまだまだ藁床で大丈夫ですよ。
畳の土台の種類が2種類有る事がわかっていただけたでしょうかね!
こういう理由で畳床に藁床が使用されなくなってきていると思います。

加藤畳店・加藤正幸

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